床面積の単位は3つ|家づくりを始める前に知っておくべき基本

様々なハウスメーカーのパンフレットや間取り図を見ていると、「延床面積〇㎡」「建物〇坪」「LDK〇帖」など、数字はたくさん書いてあるのに、正直どれが何なのかが分からないと感じることがあると思います。

また、広いと言われても、本当に自分たちの暮らしに合っているのか判断できず、不安になることもあるのではないでしょうか。

ですが、必要以上に心配する必要はありません。

床面積には大きく分けて3つの単位があり、まずはこの3つを整理して理解しておくだけで、家の広さはぐっと捉えやすくなります。
家づくりを始めたら、最初に押さえておきたいポイントです。

この記事では、家づくりを始める前に知っておきたい「床面積の3つの単位」について、それぞれの役割や使われ方を整理しながら解説します。
細かな計算や専門的な話に入る前に、まずは全体像をつかむことを目的とした内容です。

目次

床面積の単位とは?家づくりで混乱が起きやすい理由

家づくりの資料を見ていて床面積が分かりにくく感じるのは、知識が足りないからではありません。

建築の世界では、目的の違う複数の単位が同時に使われているため、ひとつの図面やパンフレットの中でも、広さの表現がバラバラになりやすいのです。

まずは、なぜそのような状態になっているのかという背景を整理しておくことが、床面積を正しく理解する第一歩になります。

パンフレットや間取り図で単位が混在している理由

住宅のパンフレットや間取り図を見ると、

  • 延床面積〇㎡
  • 建物〇坪
  • LDK〇帖

といったように、同じ広さを示しているはずなのに、異なる単位が並んでいます。

これは、それぞれの単位が違う役割を持って使われているためです。

建物全体の規模を伝えるとき、相場感や比較をしやすくするため、部屋の使い方をイメージさせるためなど、説明する側は、その場面ごとに分かりやすい単位を選んでいます。

ただ、見る側がその前提を知らないまま数字だけを追うと、「広いのか狭いのか分からない」「結局どれを信じればいいのか分からない」という状態になりやすくなります。

ここで大切なのは、単位を暗記することではなく、それぞれが何を伝えるための数字なのかを整理することです。

床面積で使われる3つの単位

家づくりで示される床面積の数字は、間取り図を見るときに、どこに注目するかで意味合いが変わってきます。一見すると、同じ「広さ」を表しているように見えますが、
それぞれの数字は、伝えようとしている内容が異なります。

家づくりで使われる床面積の考え方は、大きく分けて次の3つです。

  • 建物全体を把握するための単位
  • 規模感や比較をしやすくするための単位
  • 暮らしのイメージを伝えるための単位

ここでは、細かな計算や定義に立ち入るのではなく、
「その数字は、何を判断するために使われているのか」
という視点で整理していきます。

坪が使われる場面

「坪」は、住宅の大きさを感覚的につかみやすくするためによく使われる単位です。

ハウスメーカーや不動産会社の説明や、建物の規模感をざっくり共有したいときに、「〇〇坪の家」という言い方を耳にすることが多いのはこのためです。

㎡よりも数字が小さくなり、過去の事例や相場と比較しやすいという特徴があります。

一方で、延床面積なのか、建物本体の大きさなのかなど、前提が省略されて使われることもあるため、どの範囲の面積を指しているのかを意識して聞くことが大切です。

㎡(平方メートル)が使われる場面

㎡(平方メートル)は、床面積を表すうえで基準となる単位です。

建築基準法や確認申請など、制度やルールに関わる場面では、基本的にこの㎡が使われます。

たとえば「延床面積〇〇㎡」と書かれている場合、それは建物全体の床面積を、法律上の基準に沿って表した数字です。

数値としては正確ですが、日常生活の感覚とはやや距離があるため、この数字だけを見ても、暮らしのイメージがしにくいと感じる方も少なくありません。

畳(帖)が使われる場面

畳(帖)は、部屋単位の広さを暮らしの感覚に近い形で伝えるための単位です。

畳の枚数で表されているので、「LDK20畳(帖)」「洋室6畳(帖)」と言われたとしも、畳がイメージできれば、その空間の大きさが想像しやすくなるのではないでしょうか。

一方で、畳の大きさは地域や基準によって差があり、必ずしも同じ帖数が同じ広さになるとは限りません。

あくまで体感的な目安として捉えることで、数字に振り回されにくくなります。

間取り図を見るときの床面積の捉え方

ここまでで、床面積には役割の異なる単位があることを見てきました。
では実際に、パンフレットや打合せで間取り図を前にしたとき、床面積の数字をどのように捉えればよいのでしょうか。

間取り図を見ると、どうしても「帖数」や「㎡」といった数字に目が向きがちです。
しかし、その数字だけで空間の良し悪しや暮らしやすさを判断することはできません。
同じ床面積でも、廊下の取り方や収納の配置、部屋のつながり方によって、感じる広さや使い勝手は大きく変わるからです。

大切なのは、床面積の数字を「結論」として見るのではなく、

考えるための材料のひとつ

として捉えることです。

この部屋で何をするのか、家具をどう置くのか、どんな動線で一日を過ごすのか。
そうした暮らしのイメージを重ね合わせていくことで、床面積の数字が具体的な意味を持ち始めます。

間取り図は、広さを比べるための図ではなく、暮らしを想像するための図面です。
床面積の数字に振り回されるのではなく、数字をきっかけに「自分たちの暮らし」を考える。
その姿勢が、納得のいく家づくりにつながっていきます。

まとめ|床面積が分かりにくく感じる理由と向き合い方

家づくりの中で、床面積が分かりにくいと感じるのは、決して珍しいことではありません。
多くの場合、次のような理由が重なっています。

  • 床面積の単位が、㎡・坪・畳(帖)と複数使われている
  • 同じ「広さ」を示していても、単位ごとに役割が異なる
  • パンフレットや間取り図の中で、前提条件が省略されている
  • 数字だけを見て、暮らしのイメージと結び付けようとしている 

なかなか、素人の方が数字を見ただけで、家の広さを具体的にイメージすることはできません。
それは感覚の問題ではなく、情報の受け取り方の問題です。

だからこそ、家づくりを進める際には、プロと一緒にイメージを共有する手段を使うことが有効です。
3DパースやBIMを使って空間をウォークスルーしたり、立体的に確認することで、数字だけでは分からなかった広さが見えてきます。
また、モデルハウスなどで実際に畳の大きさを体感したり、メジャーで寸法を測ってみることも、広さを実感として理解するための良い方法です。

床面積の数字は、判断のスタート地点にすぎません。
数字と実感を行き来しながら、自分たちの暮らしに合った広さを一つずつ確かめていくことが大切です。
その積み重ねが、納得のいく家づくりにつながります。

余韻がつむぐ家
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